「探究」が実を結んだ大学合格実績

安田学園中学校 Vol.1

自ら考え学ぶ授業を大事にする安田学園中学校・高等学校。
独自の探究プログラムで身につけた論理的・批判的思考力で難関大学の合格実績を伸ばしています。

東京大学に現役2名合格、千葉大学には高2が飛び入学!

 2020年度大学入試では東京大学に2名の合格者をだすなど、着々と難関大学への進学実績を伸ばしている安田学園中学校・高等学校(以下、安田学園)。現在のコース概要や今後の目標など、校長の稲村隆雄先生に伺いました。

「2020年度大学入試では東京大学に複数の合格者を出すという目標でしたので、2名が合格して、少しほっとしています。さらに千葉大学の先進科学プログラム(飛び入学)入試で、高2の生徒が理学部生物学科に合格しましたので、共学化以来、私たちが進めてきた自ら考え学ぶ授業の成果が、少しずつ表れてきたのかと思います。中学は、7年前に先進コース2クラス、総合コース4クラスでスタートしましたが、昨年の中1から先進コース4クラス、総合コース2クラスになりました。ある模試の入学者偏差値を見てみると、7年前に52だった先進コースが62となり、42だった総合コースは52になっています。入学する生徒のレベルがかなり高くなっていますので、授業の質やプログラムの内容など、いろいろな面を見直しています。将来的には、中学はすべて先進コースとして、さらに高い教育を行っていきたいと考えています。
 今後の大学進学目標は、現在、約2割の国公立大学進学者の割合を5割にすることです。そのために、今後は中高6年間を通じて全教科をまんべんなく学ぶリベラルアーツ型の学校にしていかなければいけないと考えています。ただし、大学はあくまで通過点ですから、自分のやりたいことをはやく見つけて、その先のキャリアへと進んで行って欲しいと思います。本校では、独自の探究プログラムやキャリア教育などを推進し、生徒の将来を応援しています」

安田学園の探究プログラム

 安田学園が推進する探究プログラムは、中学は週1時間、高校は週2時間の探究の授業として行われています。「疑問・課題⇒仮説の設定⇒検証(調査・観察・実験)⇒新しい仮説や疑問⇒……」という活動を繰り返し、根拠を持って探究することで、論理的・批判的な思考力を育成していきます。

 中学では野外探究や先端科学探究をグループ単位で行い、探究のやり方をいちから学びます。その後、高校から個人単位でテーマを決めて、本格的な探究に入ります。そして、この探究の最終目標は、自分の研究をオックスフォード大学・ハートフォードカレッジの教授や大学生にプレゼンテーションし、研究についてディスカッションすることです。高2の夏に1週間の日程でイギリスに渡り、オックスフォード大学の教授から指導を受けながら、研究内容を英語の論文にまとめあげます。

 「昨年、東京大学に合格した2人も卒業生インタビューのなかで、いちばん楽しく、思い出に残る授業として、探究の授業をあげています。千葉大学に飛び入学した生徒も、探究の授業で『マルハナバチ』の研究を続けていました。この探究の授業そのものが、自ら考え学ぶことであって、大学受験、そしてその後の生徒のキャリアの向上にも生かせる力となるはずです。今後は、今以上に生徒の自主性を重んじた探究の授業にしようと考えています」(稲村校長)

進路指導から進路支援へと進化するキャリア教育

 安田学園では、「なりたい自分を見つけて、なれる自分に高めよう」を合言葉に、さまざまな体験型キャリアプログラムを行っています。

 中学では、「なりたい自分」を見つけるために、墨田区周辺の企業訪問や先端技術を持つ企業などの講演を聞くことで社会とのかかわりを考えていきます。また、ボランティアの方々との交流、JICA訪問などをとおの将来像を明確にしていきます。

 高校では「なれる自分に高める」ために、大学の学部学科研究や卒業生の体験談などを聞いて第一志望の大学を決め、最適な勉強法を自ら考えて実践していきます。

 「本校は芙蓉グループとの結びつきが強いので、多くの企業に企業訪問や講演などでご協力いただいています。そこで生徒たちは職業観や人生観を学びます。自分の知らない世界を知ることができるので、とても新鮮な気持ちになるようです。最近は進路指導ではなく進路支援として、その生徒がどんな将来を考えているのか、それを実現するためにはどういった進路に進めばいいのかを一人ひとりに細かく対応しています。また、本校は、勉強だけでなく、卓球やバレー、チアリーダーなど、部活動も大変盛んです。特に女子は、文化部と運動部を兼部する生徒が多く、中学の入部率は100%を超えています。共学当初は男子が圧倒的に多かったのですが、今の中学の男女比はほぼ半々です。生徒たちも自ら進んで学びができるようになってきましたので、生徒の自主性を大事にしていきたいと思います」(稲村校長)

※2020年「公立中高一貫校ガイド」に掲載の記事広告を一部修正して転載。

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