山手学院中学校　Vol.2

　毎年、難関大学へ多くの合格者を輩出する山手学院。2021年度大学入試では、国公立大学95名、早慶上理216名、G-MARCH569名という素晴らしい結果を出していますが、現状の結果に甘んずることなく、さらなる飛躍をめざして様々な取り組みを進めています。

　その１つが、「地球を１㎝でも動かす働きをせよ！」という創立者の想いと理念を実践するための国際交流プログラムの拡充です。2019年度より、「Global Leader Program（GLP）」として、いくつかの新しいプログラムが動き始め、2021年度からは、さらに充実した内容で展開されています。

　「今年度から展開しているGLPは、英・国・数の補習や英検対策として実施している土曜講座に、新たに4つのオリジナルプログラムを組み入れて実施しています。昨年度は2つのプログラムを試行的に実施したのですが、今年度からは、年間を通じた通常プログラムとして、内容を見直し、プログラム数も増やしました。生徒にはこのプログラムを通じて、教科の学びでは得られない人間としての資質や能力を身につけてほしいと考えています」と入試対策部長の渡辺大輝先生は話されます。

　土曜講座内で実施するGLP は、中３と高１が受講します。

　プログラムは、SDGs を学ぶ「Eyes on the World」、MIT（マサチューセッツ工科大学）のアントレプレナーシップ教育をベースとした「Grass Roots Innovator Program」、オリジナルホームページを制作する「Webプログラミング」、Pythonの基本技術のコーディングを学ぶ「Pythonプログラミング」の4つで、1・2時間目または3・4時間目の2時間続きで実施されています。生徒は興味のあるプログラムを2つまで受講でき、これまで実施していた各教科の補習講座と併せて、年間の計画を立てていきます。

　「このGLP は、2019年に就任した時乗洋昭校長の強い思いで進められていて、昨年来のコロナ禍でその進捗に加速度がつきました。海外に行くことがままならない今、本校の国際交流プログラムに興味を持って入学してきた生徒に対して何ができるのかを真摯に考えた結果、新しいプログラムの必要性を痛感し、今年度から内容を充実させて実施することにしました。『Pythonプログラミング』などは校長自ら講師をしていて、理系希望の生徒はもちろん、それ以外の生徒にもとても好評です。将来的には、MIT が開催するプログラムエンジニアを育てるコンテストに本校からも派遣できるようになりたいと思います」（渡辺先生）

　土曜講座以外の希望参加型GLPも引き続き実施予定で、さらに中3「オーストラリアホームステイ」や高2「北米研修プログラム」などは、今後はGLP と連携しながら進めていく予定です。

　2021年度入試では、60名が特待生として合格する「特待選抜」が話題となりましたが、第１志望で山手学院への入学をめざす生徒のために入試制度も見直されています。

　4回実施される入試において、一度合格を得た場合でも、残りのすべての入試を再度受験できるようになり、複数回入試を同時出願する場合は、受験料が割引になるため、4回の入試を同時に申し込む生徒も少なくないようです。また、「特待選抜」以外の入試で特待生合格を得た場合も、特待生として入学することができ、原則、中学3年間の授業料等が免除になるため、2022年度入試においても多くの受験生を集めると予想されます。

　「今年度入試では、150 名を超える受験生が特待生をめざして再チャレンジをしています。特待生枠を拡充することで、第一志望で本校への入学を考えている生徒を大事にしたいと考えていましたので、2022年度入試においても今年度と同じ入試制度と特待生制度は継続して実施します。ぜひこの制度を利用して、GLPなどに積極的に参加し、10年後、20年後に本校で学んだことが役に立つようになってほしいと思います。
　
　本校には指定校推薦枠が多くありますが、一定の成績があれば、特待生であっても何の問題もなく利用することができます。生徒自身の人生の選択なので、自由に進路を選んでほしいと考えています」（渡辺先生）

2021年度学校説明会