関東国際高等学校 2026

　新宿の高層ビル群に程近い場所に位置するとは思えないほど、緑豊かなキャンパスが広がる関東国際高等学校（以下、関東国際）。１９８２年の英語科（現在の外国語科英語コース）開設以来、アジア・ヨーロッパの言語を中心にリベラルアーツ型の教育を実践しています。その外国語科には、２０２３年度にイタリア語コースとスペイン語コースが開設され、２０２４年度にはフランス語コースが新設されました。これにより、それまでの英語、ロシア語、中国語、韓国語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語と併せて全10コース体制となり、「外国語教育のＫＡＮＴＯ」といわれるにふさわしい教育環境が整いました。

「外国語を学ぶうえでスキルのレベルアップは当然重要ですが、外国語を使うセンスを磨くことも大切なことです。このセンスを高校で身につけておけば、将来どの国でどんなメジャー（専攻分野）を選択したとしても、その国の言葉を使って自分自身で学びを進めていくことができます。いまはどの大学でもリベラルアーツを学びの中心に据えた教育が行われていますので、本校でも語学だけでなく生徒が主体的に学んでいける力を育んでいきたいと考えています」と黒澤副校長は話します。

　また、関東国際では生徒の進路実現を目的とした「高大連携ブリッジ授業」が特徴です。この授業は学校推薦型選抜と連動して行われており、大学からの出張授業や大学のゼミへの参加など、大学生活を肌で感じることのできる内容になっています。現在は上智大学、中央大学、法政大学など30を超える大学・学部と提携し、一貫した質の高い教育を提供しており、毎年多くの生徒が学校推薦型選抜、総合型選抜入試を利用して難関大学へと進学しています。

　関東国際では、「自国のみならず、他国の教育・生活・歴史等を理解、尊重し、視野を広める」ことをグラデュエーション・ポリシーの１つに掲げており、国内の難関大学だけでなく、海外大学への進学にも力を入れた様々な取り組みが行われています。毎年、30〜40名が海外大学へ進学していますが、主催する「世界教室」（１９９８年から続く、世界24の国と地域の高等学校および大学がメンバーとして参加する国際理解教育ネットワーク）のメンバー校を経由して、さらに海外大学との協定締結を進め、生徒のサポートを強化していきたいと黒澤副校長は話します。

　「アメリカ、イギリス、イタリア、韓国、タイ他の30の大学と協定締結を進めています。この協定では、本校の評定が一定の基準に達した場合、優先的に入学が認められたり（特別推薦入学制度）、奨学金が支給されたり、優先的に寮に入れるなどの優遇制度について細かな覚書を交わしています。例えば、韓国の４つの提携大学は、成績によってですが、かなりの奨学金を支給してくれます。生徒が安心して進学できるように、お金の面、生活面、安全面などを学校全体でサポートしていきます。将来的には、国内・海外の進学割合をフィフティフィフティにしたいと考えています」（黒澤副校長）

　海外大学への進学を促す目的もかねて、外国語科各コースでは、２〜３週間の海外現地研修を行っています。現地では、ホームステイをしながら提携校で学びを深め、言語力や異文化理解の向上をめざします。２０２６年度には、アメリカやフランスでの現地研修も始まる予定で、海外大学への進学を希望している生徒にとっては、自身の進路先を考えるまたとない絶好の機会となります。また、英語圏だけでなく、外国語科にある10言語の国々で現地研修が行われるのも関東国際ならではの特徴といえます。

　関東国際では、世界教室プログラムの一環として、全生徒を対象とした「異文化体験ツアー in OSAKAEXPO 2025」（希望制）を９月に実施します。各国大使館の支援を受け、イタリアパビリオンではオペラコンサート鑑賞、ベトナムパビリオンでの水上人形劇の観劇など、通常では体験できない貴重なプログラムが用意されています。

　「これからは世界の人たちと普通に協働する時代になっていきます。本校には10か国の言語コースがありますので、興味のある言語を学び、その国の大学へ進学して、自分の世界をどんどん広げていってほしいと思いますし、そういうチャレンジ精神を持った生徒さんをお待ちしています」（黒澤副校長）

　10月25日（土）・26日（日）の２日間、関東国際・渋谷キャンパスにおいて中学生対象の「世界教室２０２５」（オープンキャンパス）が開催されます。世界を知るための第一歩としていい機会です。ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。

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