好奇心を育み個性を伸ばす6年間
東洋英和女学院中高部 2026
神を敬い、人を愛する「敬神奉仕」の精神のもと、平和でよりよい世界を築く力を持った生徒を育てる東洋英和女学院中高部。
この教えを胸に、法医学の世界で活躍する卒業生が、日本大学歯学部法医学講座助教の小方彩乃さんです。
そんな小方さんに学校生活での学びや思い出についてお話をうかがいました。
幼いころからの生物への探究心を中高時代に深め法医学の道へ
教員の手厚いサポートのもと夢に向けた一歩を踏み出す
Q 現在のお仕事について教えてください。
【小方さん】 母校である日本大学歯学部法医学講座に所属し、助教として学生への講義や実習指導、研究などを行っています。 私がこの道を志したころと比べて、最近では法医学に興味を持つ学生が増えてきました。 まだまだ、なり手の少ない分野ではあるのですが法医学の道に進みたいと考える学生たちの指標になれるよう、教育者としてだけでなく研究者としてもより一層の努力を積み重ねていきたいと思っています。
Q 小方さんが法医学を志したきっかけはなんですか。
【小方さん】 歯科医師である父の影響もあって医療の分野に憧れを抱くようになり、 東洋英和女学院中高部(以下、 東洋英和女学院)に進学したころには明確な目標となっていました。 そして、そのなかでも 「法医学」に興味を持つきっかけになったのが2011年に起きた東日本大震災でした。私はこのとき、高等部の卒業を直前に控えた時期でした。震災で亡くなった方の身元判明に法医学が大きくかかわっていると知り、 それまでは医学や歯学は「人の病気などを治すこと」だと思っていましたが、 自分の知らない世界もあるのだと関心を寄せるようになりました。 そのような理由から、日本大学歯学部に進学して歯科医師免許を取得し、大学院では法医学を専攻しました。
Q 中高時代に好きだった教科はなんですか。
【小方さん】 小さいころから生きものや人体の仕組みへの強い関心があり、買ってもらった図鑑や子ども用の顕微鏡で、調べて遊ぶことが好きでした。 東洋英和女学院に進学してからもその興味は変わらず、得意科目は理科。 そのなかでもとくに森田正吾先生の生物の授業が楽しかったですね。
森田先生の授業からは、「生物に興味を持ち、好きになってほしい」という熱意が感じられたのをいまもよく覚えています。
Q 日々の勉強で工夫していたことはありますか。
【小方さん】 わからなかった部分をそのままにしないように、職員室にある相談用のカウンターを活用して先生方に質問をしていました。私だけではなくみんなが気軽に立ち寄って、授業での疑問点やもっと深く知りたいと思ったことをよく聞きに行っていました。
数年前から東洋英和女学院の歯科検診を担当するようになり、久しぶりに校舎を訪れたのですが、生徒たちの様子から先生との距離が近く、勉強以外のこともなんでも相談しやすい関係性というのは、いまも変わっていないのだと嬉しくなりました。
充実した学校生活を楽しむなかで自然と身についた「敬神奉仕」の心
好きなことに打ち込める伸びのびとした環境が魅力
Q 学校生活で思い出に残っていることはどんなことですか。
【小方さん】 たくさんの思い出があるのですが、その1つが部活動です。 私は小さいころからスキーが大好きで、中学部に進学したらスキー部に入るのが憧れだったんです。 高等部2年のときには部長を務めました。 100人近くの部員をまとめていくのは大変なことでしたが、 その分やりがいも感じ、貴重な経験になりました。
ほかにも中学部の全クラスが参加する合唱コンクールでは3年間指揮者を担当しました。 また、専門的なレッスンを受けられる課外教室ではオーケストラに所属して、様々な行事でバイオリンを演奏するなど、多くのことにチャレンジできました。
Q 勉強と課外活動の両立は大変でしたか。
【小方さん】 スキー部は冬の活動がメインですし、 オーケストラの練習も週に1、2回程度で、とても楽しく活動していました。 好きなことに取り組むなかで、自分の行動にもメリハリをつけられるようになり、集中するときは集中して勉強する習慣が徐々に身についていきました。
Q 社会に出てから、 東洋英和女学院の学びが活きていると感じることはありますか。
【小方さん】 東洋英和女学院では、学院標語 「敬神奉仕」という言葉をとても大切にしています。私も在学中は「どんなときでも希望を持ち、人を愛する」ことの意味を何度も教えられてきました。 困っている人のために自分ができることをするという考えは、学校生活で自然と身についたものだと思います。その考えは卒業したいまも、心のなかに息づいているのを感じます。 これからも法医学を通じて、社会の役に立ちたいと思います。
Q 最後に、東洋英和女学院をめざす受験生のみなさんへメッセージをお願いできますでしょうか。
【小方さん】 東洋英和女学院には様々な学校行事や部活動、課外教室などがあり、どれも楽しい思い出です。 伝統を重んじ、規律の厳しい女子校というイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。都心のすばらしいロケーションと、自分らしく色々なことに取り組める環境が魅力だと思います。 好きなことがまだ見つかっていない方もきっと見つかるので、それを大事に育てて、未来につなげていってほしいです。
理科 森田 正吾先生より
中学部では実験を多く行い、 実物に触れることを大切にしています。
高等部では、問題演習を多く取り入れ、大学入試に対応する力を養います。
理系進学者は例年3~4割ほど。 医学部に進学する生徒も毎年、一定数います。
生徒が伸びのびと学び、自分に合った進路に向かって進めるよう、私たち教員もサポートを行っています。ぜひー度本校にご来校いただき、生徒の様子などを見ていただけると嬉しく思います。
School Information
- 所在地:
- 東京都港区六本木5丁目14-40
- アクセス:
- 都営大江戸線「麻布十番駅」徒歩5分、地下鉄南北線「麻布十番駅」・地下鉄日比谷線「六本木駅」徒歩7分
- TEL:
- 03-3583-0696
