どうして月にウサギがいるの?
東洋英和女学院中学部 Vol.2
日本では「ウサギ」の餅つきとみられているが、世界各地で様々な形にみられている。
中国では「かに」、ヨーロッパでは「女の人の横顔」。他にも調べてみるといろいろなものがあり、それぞれに昔話が伝わっている。

月にはなにかいるの?
日本では古来、月にはウサギがいると言われてきました。それは月の表面の模様に由来します。これが日本ではウサギに見立てられてきました。外国でも様々な形に見られていて、どれもなるほどと思わせるものばかりです。
この模様の黒い部分は海と呼ばれています。昔の天文学者が望遠鏡で月を見て「あの黒い部分には海があるに違いない」と考えて、『雨の海』『静かの海』など名前をつけました。でも実際には水はありません。大昔に火山が爆発して黒い溶岩で覆われたと考えられていて、比較的平らな部分です。





「今昔物語」には・・・
日本の昔話集、今昔物語の中にはこうあります。
昔、インドの森の中に住んでいたウサギと猿と狐は、自分たちはほかのものの役に立つように生きていこうといつも話しあっていました。これを山上から見ていた帝釈天は、この気持ちが本物であるかどうか確かめてみようと思いました。帝釈天はおじいさんに化けると、「お腹がペコペコなので助けて欲しい」と3匹に頼みました。
猿と狐は食べ物を見つけてきましたが、ウサギはどうしても見つけられません。そこでウサギは、自分の体を食べてくださいと、自らたき火の中に身を投じたのです。帝釈天はこの優しいウサギの気持ちを世界中に知らせるため、このウサギの体を月の中に移したのだそうです。
ウサギの模様の周りがモヤモヤと霞んで見えますが、これはウサギが身を投じたたき火の煙のあとだそうです。
※2021年「サクセス12」9・10月号掲載の記事広告より転載。
School Information
- 所在地:
- 東京都港区六本木5-14-40
- アクセス:
- 都営大江戸線「麻布十番駅」徒歩5分、東京メトロ南北線「麻布十番駅」・東京メトロ日比谷線「六本木駅」徒歩7分
- TEL:
- 03-3583-0696