明星Institution中等教育部　2026

Ｑ　２０２６年４月に、明星Institution中等教育部（以下、明星Institution）がスタートしますね。

　明星学苑は創立から１００年以上の歴史を紡ぐなかで、校是「実践躬行じっせんきゅうこう」（自分で行動して考えること）を大切にしつつ、時代の変化に柔軟に対応してきた学校です。そこに新しく中等教育部、明星Institutionが誕生します。
　Institutionという名前の由来は、私が交流を重ねてきたシンガポールの学校、Raffles Institutionです。この学校は、平等の概念をベースに、民族の違いを乗り越えて多文化社会を実現し、そのうえで世界を舞台に活躍する人材の育成をめざしています。
　明星Institutionも「グローバル」を「当たり前」のものとして、世界を身近に感じられる環境を提供します。そして、これからの日本をよりよいものに導き、世界をリードする人材を育てていきます。

Ｑ　井上校長先生は、実際にシンガポールに赴任されていたのですか。

　私は、渋谷教育学園の※シンガポール校開校と同時に赴任し、13年間教鞭を執りました。そこでの経験も活かし、明星Institutionの教育を組み立てます。
　私と同じ志を持つ、元渋谷教育学園の教員や、教員となった卒業生も集まり、力を貸してくれています。

※2002年より、早稲田大学との共同運営となり、早稲田大学系属早稲田渋谷シンガポール校と校名を変更。

Ｑ　どのような教育をめざしておられますか。
　
　生徒の主体性を大切にする教育です。授業はもちろん、行事や部活動でも、生徒が自分の頭で考える機会を豊富に設けます。
　また、人間力の育成にも力を入れます。人間力には「知的能力的要素」「社会・対人関係力的要素」「自己制御的要素」などがありますが、本校は「第４の人間力」も重視します。
　「第４の人間力」は、自己の限界まで取り組む心、多様な人や考え方に対して、柔軟性と優しさを持って対応する姿勢、鋭い洞察力などをさします。これらの力を備えていれば、１人では乗り越えるのが困難な高い壁に出会っても、他者が手を差しのべサポートしてくれる「偶然の力（セレンディピティー）」を呼び寄せることができるでしょう。
　生徒たちはこれから多くの困難に立ち向かうはずですから、セレンディピティーが助けとなります。その力を引き寄せるためにも、まずは自分を磨くことが求められます。

Ｑ　「グローバル」にかかわる取り組みとしては、どんなものを予定されていますか。

　海外研修や国際交流の機会を多く設けます。こうしたプログラム、そして日々の英語や第二外国語の授業を通じて、知らない世界があること、異なる価値観を持つ人々がいることに気づくきっかけを与えていきます。語学力を磨くだけではない、「Peace Maker（平和を作る人）」へと生徒を導くのが、明星Institutionの使命だと考えています。

Ｑ　読者に向けてメッセージをお願いします。

　どのように生きるべきか、人生に正解は示されません。様々なことを自分で判断、選択しながら歩んでいかなければならないのです。ですから、学校生活も自分の手で作っていく、そうした意識を持ってくれたら嬉しく思います。みなさんのこれからにつながる、新たな教育の場を作りあげます。
　

　グローバルが当たり前にある環境を整え、自分の力で人生を歩んでいける生徒の育成をめざす明星Institution。その誕生に向け、着々と準備が進められています。
※2025年「サクセス12」5・6月号掲載の記事広告を転載