山手学院中学校　2026

　共学の進学校として首都圏でもトップクラスの大学合格実績を誇る山手学院中学校・高等学校（以下、山手学院）。国際教育を柱におき、生徒の夢を実現するための独自の教育が実践されています。２０２５年度大学入試においても、昨年度同様、堅調な合格実績を残しています。

　「高２まで数学を必修にしていることもあり、国公立大学をめざす生徒の増加は続いています。とくに今年度は、近年よりも旧帝大の合格者が増加しました。また、早稲田大と慶應義塾大を両方受験する生徒もいるのですが、今年は自分の本当に進みたい大学にターゲットを絞った受験が目立ちました。この傾向は、本校が進めている国際交流プログラムやGlobal Leader Program（以下、ＧＬＰ）などを通じて、将来、自分の進むべき道が明確になった生徒が増えてきたことが要因ではないかと考えています」と入試対策部長の渡辺大輝先生は話されます。

　山手学院では、昨年度「カリキュラムセンター」が設置され、ＧＬＰの包括的な管理が行われています。２年目の今年度は、生徒の要望などもありプログラム数を増やし、中３と高１の受講対象学年を中２から高２までの４学年に広げています。

　「ＧＬＰ講座は昨年度のほぼ倍の15講座を開講します。ツアーも国内３、海外３の６ツアーと倍増し、夏、冬、春の長期休暇にそれぞれ実施します。ちょうどいま募集中なのですが、各講座、ツアーとも大変好評で、すでに募集定員に達した講座もあります」とカリキュラムセンター長も兼任する渡辺先生は嬉しそうに話します。

　昨年度、ＧＬＰ国内ツアーとして　初めて実施された「次代を拓く人材育成キャンプ」（以下、ＡＰＵ研修）。３校合同で開催され、山手学院からは17名が参加しました。ＡＰＵの留学生らと大分県臼杵市でフィールドワークを行い、現地起業家と地域の課題解決に向けてディスカッションをするプログラムです。

　「このプログラムを通じて、生徒には起業家の方々が課題解決に向けてどのようなアプローチをしているのかを学んでほしいのです。今回、ツアー最終日に『仕事や生きがいというものは人と人とのかかわりのなかで見出せるものだと気づいた』と生徒が言っていたと聞き、実施してよかったなと思いました。これは授業ではなかなか伝わらないことですからね」（渡辺先生）

　今年度のＡＰＵ研修は、大分県佐伯市でフィールドワークを行う予定で、すでに多くの申し込みがあるそうです。国内ツアーはこれ以外にも国際教養大学に在籍する同校卒業生が協力して秋田県で実施する「グローカルリーダー育成研修」、広島県で同世代の生徒たちとフィールドワークを行う「同世代と共に考える平和学習」が予定されています。

　また、海外ツアーは昨年度実施のシンガポールに加え、今年度は台湾と韓国で開催される予定で、人と人とのかかわりを大切に、これからの人生を切り開いていくための力を育む山手学院独自のプログラムがスタートしています。

　これまでも海外から、編入による帰国生を随時受け入れてきた山手学院ですが、２０２５年度入試より初めて帰国生入試に参入しました。初年度入試では56名の志願者を集めましたが、今後も国際交流や帰国生教育の実績を活かし、帰国生入試を継続していきたいと渡辺先生は話されます。

　「今年度、慶應ＳＦＣに総合型選抜で進学した生徒は、中２から編入してきた帰国生です。編入当初は板書が読めず本人はとても苦労したのですが、英語教員を中心に熱心にサポートを続けた結果、国際交流プログラムとして参加する国連本部での高校模擬国連国際大会に２年連続で選抜されるなど、本校の学びのなかでどんどん成長していったんです。本人のバイタリティーもすごいのですが、長年実施してきた本校の国際教育がこの帰国生の成果に表れたようで大変嬉しく思っています」（渡辺先生）

　２０２６年度の帰国生入試は、１２月７日に実施されます。また、２月１日から３日にかけて実施される入試の日程や募集人数などに変更はありません。詳しくは学校ホームページをご覧ください。

　最後に渡辺先生から受験生の皆さんへのメッセージです。

　「本校は、やりたいと思うことに全力で取り組める学校です。どんな生徒にも対応できる、多様性がある学校だと思っています。ただ、指示されるのを待つ受け身のスタンスだとたくさんあるプログラムを楽しめずに６年間を過ごすことになります。どんなことにも積極的にチャレンジする気持ちを持って入学していただけると嬉しいです」

2025年度学校説明会