香蘭女学校は、英国聖公会から派遣されたエドワード・ビカステス主教によって創設された「聖ヒルダ・ミッション」の事業のひとつとして、1888年に開校しました。

　ビカステス主教は日本における女子教育の必要性を強く感じ、キリスト教に基づく人格形成をめざす教育活動を始めました。日本女性固有の徳性をキリスト教倫理によって、より深く豊かなものとし、品位と思いやりのある女性を育てることが建学の願いです。

　香蘭女学校中等科は、立教大学や聖路加国際大学と同じ日本聖公会に属するミッション系の女学校です。「人にしてもらいたいと思うことはなんでも、あなたがたも人にしなさい」と聖書にあるように、100年以上つづくバザーでは、弱い立場におかれた人たちに心を寄せ、自らの働きを捧げます。宗教講話では、社会に広く視野を向け、奉仕活動や平和学習では学び得たことを実践します。

　学校生活では、神様から与えられた「賜物」を磨き、他者とともに他者のために生きていく力を育みます。

　それは教科の授業や部活動だけでなく、2021年度から始まっている「探究」の授業や、カナダ・イギリスでの語学研修、社会科や理科での課外活動など、生徒の興味・関心・探究心に応じたさまざまプログラムをとおして実践されています。

　バランスよく４技能を身につけるための英語教育は年々進化を遂げています。外国人教師のみの授業やチームティーチングのほか、Online Speakingなどの多彩な授業形態の中で積極的に英語を話し、そして聞く機会を増やしています。

　また協働型問題解決能力の育成を目的として所持するiPadは、調べ学習やプレゼンテーション、高等科の論文の制作など、全校生徒が授業や課外活動で活用しています。