逗子開成中学校は1903年の創立から120年の歴史を刻んできた伝統ある学校です。夏は海水浴客でにぎわう逗子も、海岸から１歩入れば、静かな学び舎が広がっています。

　校名の開成とは、中国の古典「易経」にある「開物成務」に由来します。これは「人間性を開拓、啓発し、人としての務めを成す」という意味で、逗子開成の教育の原点にもなっています。

　逗子開成では国公立大学現役合格を進学目標としています。中高６年間一貫教育から生まれるゆとりをいかし、まず入学後は基礎学力の定着を徹底してめざします。その土台をもとに、中３〜高１では大学進学への意識・動機づけ、高２〜高３は受験の準備期間としています。授業は週５日制で、放課後は自習室が開放されています。

土曜日には行事やクラブ、多彩な土曜講座があり、平日とは趣を変えたさまざまな体験ができます。

　海が近いことを誇りに、創立当初から行われているのが「海洋教育」です。クラブ活動などで一部の生徒が行うのではなく、カリキュラムとして全生徒に対して行っています。

　その柱でもある、中１〜中３までの生徒全員で行う逗子湾でのヨットの帆走実習は、生徒にとって貴重な体験です。また、ヨットを操るだけでなく、中１では自分たちが乗るヨットの製作も行います。

　海洋に関する講義も開かれ、生徒たちはヨットに関する基礎知識を学んだり、世界の海が抱える環境問題について考える機会を持ちます。

　海が近く、長い歴史のある逗子開成だからこそできる海洋教育で、生徒たちは自然に向きあい自立の心を育んでいます。