海陽中等教育学校は「日本のリーダーを担う人材が不足している」という危機感から、トヨタ自動車・JR東海・中部電力を中心に、そのほか80社を超える名だたる企業の賛同によって2006年に開校した、まったく新しいタイプの中等教育学校です。

　イギリスの名門校をモデルにした全寮制の学園は、教育の場であると同時に、家庭でもあり、遊び場でもあり、いわばひとつの社会です。教室では「基礎学力」を徹底的に定着させ、ハウスと呼ばれる寮での生活では互いの価値観のちがいを乗り越え、高めあいながら「社会で活躍するための能力」を育みます。
　そして、６年間の学園生活でこれらの能力をバランスよくきたえながら、一人ひとりの「志」を醸成することで、「将来の日本を牽引する明るく希望に満ちた人材の育成」、すなわち「全人教育」をめざしています。

ハウスでは、責任者であるハウスマスターと、各フロアで寝食をともにするフロアマスターが家族の一員として生徒と本気で向きあっています。フロアマスターを務めるのは日本を代表する企業から派遣される若手社員たち。自身の社会経験や想いを伝え、生徒に寄り添いながら成長をサポートする、海陽学園ならではのユニークな存在です。

　通学時間がなく、つねに仲間と向きあえる全寮制の環境をいかし、生徒は時間にしばられることなく、納得のいくまでさまざまなことに挑戦しています。課外活動では国際数学オリンピック金メダルや科学の甲子園全国優勝といった輝かしい成績を収めているほか、進学実績でも東京大学への現役合格率が10％を超えるなどの躍進をみせています。