2003年開校の横浜創英中学校は「考えて行動のできる人」の育成を建学の精神とし、世界が抱えている社会・環境問題に対して、持続可能な社会の当事者として主体的にかかわるために必要な力を育てています。そして、自ら考え、判断、決定し、行動できる力である「自律の精神」、多様性を受け入れ、対話をとおして対立・ジレンマを解決する「対話力」、問題を解決するために情報や技術などを活用し、新たな価値を生み出す「創造力」の３つを柱に、変化を恐れることなく変わりつづける学校です。

　2021年度からは固定担任制を廃止し、複数担任制を導入。また数学・英語 では、AI（人工知能）を搭載したアダプティブ・ラーニング教材を使用し、生徒の解答プロセスにかかわるさまざまな情報を収集、蓄積、解析し、理解度に応じて効率よく学習できるシステムを導入するなど、一人ひとりに合った学習環境を提供できるよう改革を進めています。

　そんな横浜創英では、生徒たちにとって学校とは未来の社会に希望を抱くための場であると考えられています。そこでであうおとなが信頼のできる素敵な人であれば、子どもたちは前向きに社会で生きていくことができるようになるはずだとの考えから、そうした実感を持てるような学校づくりがめざされています。

　また、2022年度はサイエンスコースを新設して２コース制に改編する予定です。豊富な実験・実習・体験プログラムをとおして、「１つの正解」を求めるのではなく「多様性の理解」を深め、次世代で活躍する子どもたちに不可欠な科学リテラシーと多角的に考える力を育みます。さらに、さまざまな社会課題に対して大学や企業などと外部連携して本物を体験し「自律的な学習者」になることをめざします。