横浜の街並みを見下ろす山手の高台に横浜共立学園中学校はあります。創立は1871年、日本で最も古いプロテスタント・キリスト教による女子教育機関のひとつであり、横浜を代表する人気の女子校です。
　３人のアメリカ人女性宣教師により設立されたアメリカン・ミッション・ホームに起源を持つ横浜共立学園の教育の根底にあるものは、「ひとりの人間を無条件に尊重し愛する」キリスト教精神です。学園では、キリスト教に基づく教育が実践されています。

　そのキリスト教教育の基本は、「神を畏（おそ）れる」ことにあります。「神を畏れる」とは、人間が神の前に謙虚になるということです。毎朝行われる礼拝をとおして、自分が神さまからかけがえのない存在として等しく愛されていることを知ります。

　横浜共立学園が創立以来「ひとり」を大切にする教育を行ってきた根拠がここに存在します。

　横浜を代表する私立女子校として知られているだけに、その大学進学実績には目を見張るものがあり、難関大学に数多くの合格者をだしています。医学部への進学者が多いのも特色のひとつで、総じて理系人気には高いものがあります。
　また、特筆すべきは、きわ立って高い現役合格率です。これは「まじめで、よく勉強する」生徒の性格を表す結果でもありますが、その背後には中高一貫の利点をいかし、効率を追求した横浜共立学園のカリキュラムの存在があります。

　しかし、名門進学校の横浜共立学園は、けっして受験一本槍の学校ではありません。生徒のほとんどが部活動に所属し、ボランティア活動も積極的に行われています。同じ部活動の先輩が一生懸命に勉強して現役で希望する大学に入っていく、それもいいプレッシャーになっているのかもしれません。